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QNAPとSynologyを比較した動画の解説(その1)

最近、YouTubeにQNAPとSynologyを比較した動画が多くアップされているので、その紹介とともに簡単に解説を加えました。
結論を先に言うと、同じCPUを搭載している似た構成のハードウェア同士で比較した場合、QNAP製品の方がパフォーマンスが高いことが、これらの動画から判ります。これはQNAPで言うところのQTS、Synologyの場合はDSMと呼ばれているNASのOSの設計の違いによるものと思われます。

ハードウェアは基本的にCPUやチップセット、メモリ、ハードディスク等で構成されますが、どのベンダーも似たような構成になりがちです。もちろんハードウェア設計の信頼性や耐久性というのは非常に大切な要素ですが、実際に使用する際の使用感に影響を与える性能や機能性の違いは主にソフトウェアによる所が大きいです。

下記の動画はそれらOSの実装の違いによる差異の結果だと考えても良いと思います。もちろんソフトウェアなので、アップデートの度に改善されていくことも予想されます。なので、これらの情報はこの動画が作成された時点での参考としてください。

サムネイル作成時の書込み速度比較

今回紹介する動画は、QNAPのTS-431P2と、SynologyのDS418という、ARMアーキテクチャの4コアCPUを搭載した4ベイの製品です。CPUがまったく同じでなないのと、クロックも1.7Ghzと1.4Ghzという違いがありますが、パフォーマンスの違いはそれ以上のようです。

テストは、FastCopyという有名なファイルコピーソフトで、転送する時間を計測する方法です。

[embedyt] https://www.youtube.com/watch?v=F24FB-QH9R4[/embedyt]

 

最初に、約6GBの複数のファイルを普通にPCからそれぞれコピーしています。
この時点で既に、CPUクロックの差以上のパフォーマンスの差が出ています。

TS-431P2  = 1:03
DS418 =  1:46

その後、それぞれのPhotoフォルダに約1.5GBの写真をコピーし、サムネイルが自動生成される状態にします(サムネイルのクオリティは「高」に設定されているようです) バックグラウンドでサムネイルが処理されているのが判る画面にて、最初と同様にファイルをコピーして、最初の速度との差を見ると言うテストです。 念のため2回、同じ処理を繰り返していますが、サムネイル生成の処理の影響はQNAPの方が半分以下である事が判ります。

TS-431P2  = 1:05 (1回目)/ 1:07(2回目) 平均1:06
DS418 =  2:00(1回目)/ 2:01(2回目) 平均2:01.5

サムネイル時の負荷によるインパクトは次のようになります。

TS-431P2   =  1:06 / 1:03 ⇒ 約5%のインパクト
DS418   =   2:01.5 /  1:46 ⇒ 約15%のインパクト

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あと、余談ではありますが、バックグラウンドで処理しているサムネイル生成も、QNAPの方が終わった時点で、Synologyの方は全体の40%も終わっていない状態ですね。サムネイル生成のタイミングのズレを考えても、圧倒的にQNAPの方が処理速度は早いです。

CPUのクロックの差以上の違いがあるということは、QTSとDSMの性能の差であると言って良いかと思います。これは、今回比較しているモデル以外でも、同程度のスペックの機種であれば、QNAPのQTSを搭載しているNASの方がパフォーマンスが高いと言うことです。特に、NASの基本性能であるファイル転送速度におけるパフォーマンスの高さは、NASを選ぶ際の重要な指標となります。

今回比較している、TS-431P2は残念ながらまだ国内で販売されていませんが、海外では今回比較対象とされたDS418よりも安く取り扱われていることが多い製品です。国内に登場したら、是非購入の候補のひとつとしてください。

同様の比較映像がいくつかYouTubeにありますので、良かったら見てみてください。

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