TVS-472XT
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TVS-472XTセットアップ ハードウェア編

前回はTVS-472XTを選んだ理由をお話しましたが、実はそこには書かなかった自分だけの拘りがあります。それは、多少の値段の差であればより良いハードウェアを選択するという事です。ソフトウェアは後からバージョンアップ可能ですが、ハードウェアの性能は基本的に購入時のスペックに縛られることになるからです。(パーツを増設/交換できるものは例外)なので、数万円の差であれば、より高性能なものを入手した方が長期間にわたって高い満足感が得られます。

オプションパーツで標準スペックをさらに強化

さて、標準状態でも十分に高性能なTVS-472XTですが、オプションパーツにてさらに性能を高めていきます。

メモリー増設

標準で入っている2GB x 2枚のメモリーを、16GB x 2枚のメモリーと交換します。合計で32GBあれば、仮想環境上のOSやアプリ等もより快適に稼働させられます。購入したのはノートPC用のSO-DIMM 16GB DDR4 2666のメモリーです。32GB買っても1万5千円程度でした。随分安くなりましたね。
メモリースロットへのアクセスは、HDDトレイを全て引き出した筐体内側から簡単にアクセスできます。

SO-DIMM

M.2 NVMe SSD追加

SSDを追加することで、QTeirやSSDキャッシュを使用してストレージの転送速度を上げることが出来ます。ただ、闇雲に速いSSDが良い訳ではなく、搭載されているバスのPCIe Gen3 x2の転送速度(約1,970MB/sec)を少し超える程度で低発熱、更にTBW(総書込容量)が大きいものが理想です。今回は、転送速度が速く(Read 2,400MB/sec・Write 1,950MB)、低発熱、600TBWというWestern Digital社のWD Blue SN550 NVMe SSD 1TBを2枚購入しました。
2枚というのはRAID-1を組むためです。QTeirを構成する際はデータ保護のためにRAIDを組むようにしてください。SSDキャッシュとして使用する場合は単体での使用でもOKです。
SSDを増設するには筐体のカバーを外す必要があるので、後側の3つのネジを外してアクセスします。さらにTVS-472XTに付属のヒートシンクをコントローラーに貼り付けてから増設しています。通常時は40°C前後の温度で安定していますが、夏場にどうなるかは今後注意しておきたいと思います。WD_SN550

メインのHDD追加

ストレージのメインとなるHDDは、SeagateのIronwolf  12TBのT12000VN0008にしました。予算の関係や移行処理などの関係もあり、まずは2本を購入。1本はバックアップ用としてPCに接続し、残り1本だけをTVS-472XTに追加しました。単体のため最初はRAID構成は無しとなります。いずれ落ち着いた時点で、RAID-1に移行し、追加HDDを購入する余裕ができたら残り2つのスロットも埋めていきたいと考えています。HDD_SlotIn

CPUアップグレード

秘策と言っていたのは、CPUのアップグレードの事です。Intel第8世代のCPUであれば換装可能である事は確認済みです。正直なところ、これがやりたいが為にTVS-472XTを選んだと言っても過言ではないような気がします。(手段と目的が逆に!)当サイトは非公式なファンサイトなので、公式では推奨出来ないこともやっちゃいますが、この作業をすることによって製品の保証は【無効】になる点にご注意ください。あくまでも自己責任において実施しております!良い子は絶対に真似しないでくださいね(笑)

交換するCPUですが、低電圧版のIntel® Core™ i7-8700T プロセッサーで、エンジニアリングサンプル(ES品)のために更に低電圧となっており、より一層の低発消費電力と低発熱が期待できます。 CPUのTDPは、元々搭載されていたIntel® Pentium® Gold G5400T プロセッサーと同じ35W以内なので、廃熱や給電についても問題無い筈です。CPUの上の大きなヒートシンクを外して、CPUを換装し、グリスを塗ってヒートシンクを戻します。i7-8700T

ちなみに、CPUのユーザーベンチマークの比較サイトでは、元のG5400Tと比較して+56%の性能向上。TS-451のJ1800と比較した場合は、なんと+491%の性能向上です!更に、マルチメディア能力(QSVによるエンコード等)は、i7-8700T内蔵のIntel® UHD Graphics 630の方が、G5400T内蔵のIntel® UHD Graphics 610よりも、+35%ほど性能が高いようです。(J1800のHD Graphicsと比較すると+250%くらい)
CPUのコア数とスレッド数も3倍(G5400T / 2コア4スレッド vs i7 8700T / 6コア12スレッド)になっているので、DockerやVMを使って遊びたい人は割り振りできるコアが多いのも非常に魅力的です。ヤバいですね~。思わず涎が垂れてしまいそうです(笑)

今後の増強計画

以上でハードウェアのセットアップは完了です。どうでしょうか、何となく最強の自宅サーバーになってきた気がしませんか?(笑)
今後のハードウェア増強の計画ですが、上記構成で今年の夏を過ごし、廃熱やファンノイズの問題が無いようであれば、GeForce GT1030も追加してトランスコーディングやGPGPUの強化をしたいと考えています。ただ、このままでも必要十分な性能がありそうなので当面は様子見です。

最後に繰り返しますが、ハードウェアの性能は購入時に殆ど決まってしまいます。最初に出来るだけ最高の状態にしておくと良いかと思います。ただし、数年後にはRyzen APU搭載のより高性能なユニットが出ている気もするので、最強を謳っていられるのも今のうちかもしれませんね。。。

ケーブル類を接続して電源投入

最後に、ケーブル類を接続して電源を投入します。
次回はいよいよQTSのセットアップに入ります。

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